[2019]戸江哲理「2019年度日本子ども社会学会奨励賞受賞に寄せて」

研究会員である戸江哲理さんの著書『和みを紡ぐ』が日本子ども社会学会の2019年度研究奨励賞を受賞しました。

著書の内容と今後の展開について、戸江さんからコメントをいただいたので掲載します。

2019年度日本子ども社会学会奨励賞受賞に寄せて」

戸江哲理

本書を出版できたときにも、ここ日本エスノメソドロジー・会話分析研究会のホームページで詳しく紹介していただいたわけですが、一度ならず二度までも取り上げていただき、深く感謝しています。

本書『和みを紡ぐ』は、私の博士論文がベースになっているのですが、その博士論文のそのまたベースになっている雑誌論文がいくつかありまして、そのうちの一本が、賞を授与してくれた、日本子ども社会学会に掲載されたものでした。それが2008年のことでして、今回の受賞が2020年、ちょうど干支が一巡りしたことになります。それなりの歳月が流れているのだなと改めて感じました。

勤務校では「子どもの社会学」という、学会の名称そのままの講義を担当していまして、本書の内容についても2回くらいを割いて、噛み砕いて紹介しています。講義全体を通じて会話分析が出てくるのはここくらいのものなのですが、この賞を頂いたおかげで、これからはもっと自信をもってこのパートを話せるような気がしています(笑)。エスノメソドロジー・会話分析の味つけがもう少し濃い講義にしたくもなりますね。

子育てひろばもやはり新型コロナウィルスの影響を被っていて、私がお世話になっている大阪の子育てひろばも、2020年9月現在は予約制で活動しています。そんな難しい状況のなか、今回の受賞を伝えることになったわけで、子育てひろばのスタッフたちも(そこそこ)喜んでくれました。電話口に向こうの声を聞いて、あるいはメールの返信を読んで、「この逆境のなかで、ささやかながら明るいニュースを届けられたみたいだな…」と、ひとりしみじみとした気分に浸っていたのですが、その後、直接のお礼を言いに伺ってみたら、スタッフみんな、私よりもずっと元気にしていたのでした(笑)。

今回の受賞を機に、本書がまた新たな読者に恵まれたらいいなとも思いますし、そこからエスノメソドロジー・会話分析、そして本研究会に興味をもってくれるかたが少しでも増えたらいいなと願ってもいます。このような場を設けてくださったことに、重ねてお礼を申し上げます。ありがとうございました。