EMCA研究会では、EMCA研究の発展をはかることを目的に、会員主催の研究会開催企画を公募し、採択したものに、開催に関わる経費(講師招聘のための旅費、謝金など)に対して、支援金の給付を行っています。このページには、開催された研究会に関する主催者の報告を掲載しています。これまでの支援については「会員主催の研究会開催支援のお知らせ」をご覧ください。
開催報告
去る2016年12月25日、成城大学にて「ピーター・ウィンチ『社会科学の理念』と
- 浦野 茂「エスノメソドロジーにおける『理念』」
- 山田圭一「アプリオリな概念分析とはどのようなものか?」
- 笠木雅史「分析哲学の伝統における概念分析」
この会は、2014年3月1日に開催した第八回例会「ギルバート・ライルの現象学
- 小宮友根「エスノメソドロジーにおけるライル」
- 植村玄輝「ライルと現象学」
- 村井忠康「ライルとアスペクト」
この研究会は『概念分析の社会学2:社会的実践の論理』の刊行準備のために設立したものであり、今回の例会はその「締め括り」となるものだった(過去の例会の記録)。そして、本例会自体は、基本的には、エスノメソドロジー研究の知見の身分を日常言語学派との関わりにおいて検討することを目標としたものであり、この課題に哲学専攻者に付き合っていただいたものだったといえる(例会趣旨と配布資料)。この研究会は『概念分析の社会学2:社会的実践の論理』の刊行準備のために設立したものであり、今回の例会はその「締め括り」となるものだった(過去の例会の記録)。 そして、本例会自体は、基本的には、エスノメソドロジー研究の知見の身分を日常言語学派との関わりにおいて検討することを目標としたものであり、この課題に哲学専攻者に付き合っていただいたものだったといえる(例会趣旨と配布資料)。
他方、開催してみて分かったのは、「日常言語学派」という論題が現在の哲学者たちにとって──哲学史的反省を要する──やや扱いづらく、かつ それなりに重要な問題を含むものだったらしいということである。この点で、本例会を開催してみて、私個人としては、「日常言語学派的プロジェクトの拡張の実例」という側面を含むエスノメソドロジー研究と付き合うことは、哲学者側にとってもそれなりのメリットがある可能性があり、またその点に注目してくれる哲学者も一定数期待できる、という見通しも得た。この双方の点において、今後もこうした形での交流が継続されることを期待している。
議論に付き合っていただいた皆さんと研究会からの助成に対し改めて御礼申し上げます。
(文責:酒井泰斗(ルーマン・フォーラム))