前田 泰樹、2008、『心の文法 – 医療実践の社会学』(新曜社)

私たちは、心について考えたり語ったりするとき、それをつい個人の能力や性質として見てしまいます。しかし、私たちが他者の感情を読み取ったり動機を推し量ったりするのは、さまざまなやりとり、すなわち実践においてです。心は、実践の中でその形を表すのです。本書は、歯科や看護、検査、言語療法など、ひろい意味での医療の現場における実践において、動機、感覚、感情、記憶などがどのように使用されているかに焦点を合わせながら、私たちの「心の文法」をつまびらかにしていきます。社会学、心理学、言語学、哲学、また、研究の対象領域である医療など、幅広い分野からの関心を呼ぶものと期待されます。著者は、好評入門書『ワードマップ エスノメソドロジー』の編者のひとり。

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有元典文・岡部大介、2008、デザインド・リアリティ──半径300mの文化心理学

私たちの生きる現実の世界はどのようにつくられ、そしてつくられつつあるのか。文化的につくられる世界を身近な切り口から柔軟に鮮やかに論じる。文化心理学の立場から世界とそのつながりを読み解いた好著。

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西阪 仰・高木 智世・川島 理恵、2008、女性医療の会話分析(テクノソサエティの現在3)

本書は、日本語の相互行為を扱った「会話分析」の本格的な仕事の1つだ。産婦人科医療における、医療従事者と妊婦・患者とのやりとりを直接ビデオに収録し、目の向きから、手の動き、細かなことばの振動まで、やりとりの細部に目を凝らす。そこに見えてくるのは、縺れ合うことばとからだと道具が、互いの意味を担い合い、鍛え合う様子にほかならない。見るとは、触れるとは、訴えるとは、聞くとは、……どういうことなのか。

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西阪 仰、2008、分散する身体──エスノメソドロジー的相互行為分析の展開

ヴィトゲンシュタイン派エスノメソドロジーを出発点におき、会話分析の構えに拠りながら、相互行為における行為の組織を検討しました。「ことば」と「からだ」と「もの」が、互いの構造に依存しながら、互いの構造を鍛えあう様子に焦点を当て、人間の行為がどのような仕掛けにより生み出されるかを、原理的に考えました。扱っている素材は、楽器の練習、助産院や産婦人科医院における健診・診察、日常会話です。

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前田泰樹・水川喜文・岡田光弘 編、2007、ワードマップ エスノメソドロジー──人びとの実践から学ぶ

「あたりまえ」から学ぶ社会学。おしゃべり、授業、TV視聴、科学実験……現場を生みだす日常の「実践の論理」を こまやかに記述するエスノメソドロジー。基本を34のキーワードで学ぶ待望の入門書。

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山崎敬一 編、2006、モバイルコミュニケーション──携帯電話の会話分析

「どうして『今どこ?』と聞くのか」「ケータイを使った道案内の仕方は?」「途中で切れたらどうするか」「若者の携帯メールの実態はどうなっているか?」など、携帯電話の出現と進化にともない、変化し続けるコミュニケーション・スタイルを、実際に交わされた会話を分析することで解明していく。

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串田秀也、2006、相互行為秩序と会話分析──「話し手」と「共‐成員性」をめぐる参加の組織化

人と人がともにいる相互行為の状況には、どんな拘束が働いているのか?言葉を発し行為するとき、その拘束がどのように参照され利用されるのか?人々が会話に参加するやり方を精密に分析することで相互行為状況の秩序を内側から解明する。

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ダグラス W. メイナード (樫田 美雄・岡田 光弘 訳)、2004、医療現場の会話分析──悪いニュースをどう伝えるか

(‥)悪いニュースや良いニュースを含んでいる連鎖的な構造を明らかにすることによって,ニュースを送り届ける際にコミュニケーションを改善するような諸実践というものを,同定できるようになる.「コミュニケーションを改善する」〔というフレーズ〕によって,私が意味しているのは,以下のようなことである.すなわち,どのような種類の〔ニュース〕送り届け戦略が,患者や患者家族や介護者が理解したり受け入れたりする程度を高めるのか,ということを,私の調査は示しうる,そして,それは患者たちの受け手性の表示によって証拠立てうる,ということである。…(iv頁、〔〕は訳者による補い)

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秋葉 昌樹、2004、教育の臨床エスノメソドロジー研究──保健室の構造・機能・意味

本書は、中学校の保健室における養護教諭の教育実践ならびに相談実践の構造、機能、意味について、学校の制度的・組織的文脈を考慮しつつ、エスノメソドロジー研究の観点から考察・解明し、さらに教育現場に臨床的示唆と資料を提供することを期す。

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山崎敬一、2004、実践エスノメソドロジー入門

エスノメソドロジーは,人間の相互行為の研究法として,社会学のみならず情報科学や言語学など様々な分野で注目されている。本書は,その入門から実際の調査・研究の展開まで包括的に扱う。付録CD-ROMでトランスクリプトの書き方や分析法を実践的に学べるよう工夫。

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