EMCA研究会では、EMCA研究の発展をはかることを目的に、以下の基本方針のもと、年に2回、会員主催の研究会開催企画を公募し、採択したものに、開催に関わる経費(講師招聘のための旅費、謝金など)に対して、支援金の給付を行っています。
このページには、開催された研究会に関する主催者の報告を掲載しています。
これまでの支援については「会員主催の研究会開催支援のお知らせ」をご覧ください
- 開催日: 2013年1月12日
- 講師: 城綾実(国立情報学研究所)
- TA: 東山英治(千葉大学)
- 研究会企画・運営: 秋谷直矩(京都大学)
開催報告
この度、エスノメソドロジー・会話分析研究会の助成をいただき、ELAN講習会を開催することができました。まず、会員のみなさまのご支援に感謝申し上げます。当日は城綾実(国立情報学研究所)・東山英治(千葉大学)両氏の熱心な指導のもと、ELANの基本的な操作について学ぶことができました。積極的な質疑応答からは、受講者のみなさんがが自身の研究にELANが導入可能かどうかを検討している様子が伺えました。映像や音声波形を見ながら映像内の特定箇所にアノテーションを付けることができるという点において、会話分析やジェスチャー分析のみならず、インタビューや映像作品分析にもELANは応用可能であると感じました。今回の講習会にかんしては、秋谷の当初の見立てが甘く、受講者を募集したその日のうちに定員に達してしまうということがありました。受講を希望されながら選にもれてしまった方には大変申し訳ありませんでした。一方で、こうした分析支援ツールの使い方にかんする講習は非常にニーズがあるにもかかわらず、そうした情報を共有する場が現状あまりないのではないかと思いました。現在、研究を支援するメディア機器やソフトウェアは様々なものが開発されています。エスノメソドロジー・会話分析について学ぶということはもちろんのこと、それと並行して研究に用いるメディア機器やソフトウェアの使用にかんするノウハウ共有も進めていくこともまた重要であるように思いました。最後になりましたが、多忙なところ講師を快く引き受けていただいた城綾実さんと東山英治さん、会場を提供していただいた専修大学の上平崇仁先生にお礼申し上げます。