2005年度 研究例会

概要

日時:日程 2006年3月6日(月)(13:00~17:30)・7日(火)(9:00~12:30)
会場 龍谷大学深草校舎5号館502教室

企画の紹介(敬称略)

初日:3月6日(月)午後(12:30から受付開始、13:00~17:30)

リサーチ・メソッドワークショップ『アーバン・エスノグラフィー:在日ブラジル人児童の事例研究から』森田京子 Kyoko Morita, Ph.D.

プレゼンターのプロフィール
ペンシルベニア大学大学院修了教育人類学博士
University of Pennsylvania, Graduate School of Education, PhiladelphiaPA, USA Ph.D. in Educational Anthropology, 2002
修士課程で社会言語学、異文化コミュニケーション等を学んだ後、博士課程でフレデリック・エリクソン博士の指導の下、アーバン・エスノグラフィーの訓練と論文指導を受ける。専門は教育人類学と社会人類学で、主に日本社会のエスニック・マイノリティーを研究している。特に、定住マイノリティーのエスニシティー、アイデンティティー、文化適応プロセスに関心がある。現在、単著のエスノグラフィー(2006年前半,新曜社より刊行予定)を執筆中。2006年4月から、青山学院大学大学院(「エスノグラフィック・メソッド入門」)等で非常勤講師を務める。

趣旨と内容

前半は、森田京子氏によるエスノグラフィー・ワークショップとして、エスノグラフィーとは何か、どのようにフィールドワークをするのか、入手した情報をどう扱ったらよいのかの三点を中心に、アーバン・エスノグラフィー(都市民族誌学)を概略的に説明する。具体的には、エスノグラフィーの特長と制約、調査・分析での留意点、現代のエスノグラフィーに特徴的なマイクロ分析とマクロ的視点との融合までを解説する。方法論の概念にとどまらず、長野県の公立小学校でフィールドワークをした経験に基づき、具体的な事例を盛り込んで実践的な解説に努める。また、このような調査研究アプローチによって何が見えてきたかを、在日ブラジル人児童の事例研究から発表する予定である。

後半は、コーディネーター担当世話人の五十嵐がコメンテーターとして「研究計画の立て方」から「現場へのフィードバック」まで、エスノメソドロジーの立場から論点を提出して、フロアをも交えた形で議論をする予定。

2日日:3月7日(火)午前(8:30から受付開始、9:00~12:30)

テーマ:エスノメソドロジーの応用可能性の検討──工学の場合、教育学の場合──

工学の場合 報告者:山崎敬一(埼玉大学)、葛岡英明(筑波大学)
コメンテーター:垂水浩幸(愛媛大学)
教育学の場合 報告者:(秋葉 昌樹チーム・龍谷大学)
コメンテーター:松本 健義(上越教育大学)

趣旨と内容

前半は工学系の応用可能性を検討する。山崎敬一(埼玉大学)&葛岡英明(筑波大学)のお二人からのプレゼンテーションをうけて、垂水浩幸(香川大学)からのコメントを元に議論を行うこととしている。

後半は教育学系の応用可能性を検討する。秋葉昌樹氏チーム(龍谷大学教員および学生)による演劇的教育学研究の実践報告をうけて、松本健義(上越教育大学)からのコメントを元に議論を行う。

最後に総括的議論を行う。エスノメソドロジーの可能性を拡げる研究会にしていきたい。

コーディネーター(研究例会担当世話人):

樫田美雄(徳島大学)・秋葉昌樹(龍谷大学)・五十嵐素子(光陵女子短期大学)