2014年度第1回会話分析入門連続セミナー(再募集) 開催報告

開催報告

台風の影響で中止となった2014年度の第一回会話分析初心者セミナーの一部を、再募集という形でキャンパスプラザ京都 京都大学サテライト講習室にて開催しました。

セミナーの詳細は「2014年度第1回会話分析入門連続セミナー(再募集)のお知らせ」をご覧ください。

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風雨のため10月に開催できず、延期していた2014年度第一回会話分析初心者セミナー「ビデオデータの撮り方」「書き起こしの仕方」「会話分析の基本的な考え方」を、12月21日に実施しました。ビデオデータを収録し、書き起こし、分析に臨むまでの一連の基礎的な方法を、グループワークを交えながら学習していく内容でした。延期により本来もう少し応用的な内容だった「相互行為における非言語的資源」「行為連鎖組織」「順番交替組織」と順番が前後してしまったため、いささか受講生に戸惑いもみられましたが、学習意欲の高い方々ばかりで、熱気に溢れた一日になりました。

秋谷直矩講師の「ビデオデータの撮り方」では、レクチャーを受けた後に、実際にビデオカメラを触る実習コーナーがありました。撮ったデータをその場で再生しての振り返りも行われました。

昨年度も何度か開催している授業であるため、秋谷講師も手慣れた授業ぶりで、リラックスした雰囲気の中で進みました。

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安井永子講師の「書き起こしの仕方」は、昨年度のセミナーで受講生から要望があったため開催することになりました。 安井講師がふだんどうトランスクリプトを書き起こしているか実体験を交えて紹介し、実習もあったため、受講生にわかりやすく満足度も高かったようです。 201412ca3

最後は平本毅講師の「会話分析の基本的な考え方」です。いよいよ、データをどう分析していくかを学びます。

この授業ではトランスクリプトに表すと一行だけの振る舞いを対象に、どんな考え方の下に分析に臨めばいいかを、グループワーク形式で学習しました。 「順番交替組織」の担当は、初心者セミナー初登場の鈴木理恵講師でした。初学者には会話分析の研究対象が「行為連鎖組織」「順番交替組織」「修復組織」などいくつかの組織に分かれていて、それぞれが別個の秩序を担当するものであるというイメージが理解しにくく、とくに「行為連鎖組織」と「順番交替組織」は混同しやすいものですが、今回のセミナーでは「順番交替組織」がどんな種の相互行為上の課題に対処するものなのかが、わかりやすく説明されていました。

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